保護者向け受験最新情報 Vol.2
今週知っておくべき中学・高校・大学受験の動き
──親が「夏前に」動くべき理由が、データで見えてきました
「夏期講習を申し込んだから大丈夫」──その安心感が、秋の失速を招きます。7月最終週、受験業界から一斉に出た最新データと動向を、姫路で30年指導を続けてきた塾長の視点で読み解きます。今すぐ確認すべきことが三つあります。
今週の受験ニュース4本|保護者が知っておくべきポイント
私大の志願倍率が近畿圏で過去最高水準。大阪府内の大学は倍率19.3倍に。
代々木ゼミナールが7月4日に公表した分析によると、2026年度私立大学一般入試の全国倍率は15.0倍。特に近畿圏で2.1ポイント上昇し、大阪府内大学の平均倍率は19.3倍に達しました。関関同立・産近甲龍いずれも志願者増。「とりあえず関西の大学に」という出願戦略が通用しにくくなっています。
出典:代々木ゼミナール「2026年度 私大入試 所在地別状況」2026年7月4日
2027年度 共通テスト出願サイト、7月1日より受付開始。9月15日から出願登録。
大学入試センターが7月1日に出願サイトを開設。今年から出願手続きが完全電子化され、マイページ登録が必須となりました。「9月になってから動けばいい」と思っていると、エントリーなしでは出願できない大学が増えているため手遅れになる恐れがあります。今すぐマイページ作成を確認してください。
出典:大学入試センター 公式サイト・リセマム 2026年7月報道
進研模試「合格可能性判定基準」7月公開。東大文一 偏差値86、理三 82。
ベネッセが7月8日に公開した最新判定基準では、東大の合格可能性80%以上の偏差値は文科一類86、理科三類82。「模試を受けてから考える」では遅い──志望校の偏差値基準を今確認し、夏の学習配分を逆算する必要があります。
出典:ベネッセマナビジョン 2026年7月8日公表データ
2027年中学受験トレンド:難関校志望者の「学校選びの軸」が偏差値から生活環境重視へ移行。
首都圏・近畿圏の進学指導専門家からは「難関校を目指す家庭が偏差値ランキングより、6年間の学校生活で何を得られるかを重視し始めている」という声が相次いでいます。学校選びの軸が変わると対策の方向も変わります。秋の文化祭・学校説明会のスケジュール確認は今から。
出典:塾選ジャーナル・みちゆき 2026年7月中旬レポート
塾長
塾長コメント
近畿圏の私大倍率19倍という数字、これは「なんとなく出せば受かる」時代が本当に終わったことを意味します。特に関西で浪人生・現役生ともに増加している今、「夏に基礎を固めたかどうか」が秋以降の合否を直接分けます。姫路近辺のお子さんをお持ちの保護者の方には、7月中に一度現状確認をお勧めします。
受験種別ごとの「今週の注目ポイント」
中学受験(小6)── 7月の組分けテストが天王山
四谷大塚・早稲田アカデミー系の小6生は7月に組分けテストを迎えます。このテスト、「現在地を測るだけ」と思っている家庭が多いですが、実はここでクラスが決まり、夏期講習のコースが変わります。夏期の内容がお子さんの弱点に合っているかを今確認しないと、高い費用を払って「合わない内容を受け続ける」結果になります。
また、2027年中学入試に向けた学校選びの軸が「偏差値」から「学校の中身」へ移行しているという専門家の分析が相次いでいます。秋の文化祭・説明会の日程を今から押さえておくことが、後悔しない志望校選定につながります。
今週 中学受験 親がやること
- 7月組分けテストの内容と弱点教科を塾に確認する
- 夏期講習のクラス・内容がお子さんの課題に合っているか確認する
- 志望校の秋説明会・文化祭の日程をウェブで今すぐ確認・予約する
- 睡眠7時間の確保を「学習計画より優先する」ルールを決める
高校受験(中3)── 夏に「内申」を諦めると秋に詰む
高校受験生の保護者が見落としがちな点が「内申点」です。9教科の評定合計が多くの公立高校の合否に直結しますが、2学期の成績は夏休み明けの定期テストで決まります。夏休みに受験勉強だけを頑張って定期テスト対策をおろそかにした結果、内申が下がり志望校の出願資格を失うケースが毎年起きています。
特に数学・理科の全国平均点が下落傾向にある現在、基礎力の差が内申点にも入試点にも両方響きます。夏は「受験勉強と定期対策の両立設計」が不可欠です。
今週 高校受験 親がやること
- 志望校の内申点基準(9教科の評定合計)を今すぐ調べる
- 夏休み明けの定期テスト範囲の見通しを学校に確認する
- 数学・理科の基礎がどこまで定着しているか現状把握する
- 夏の勉強計画に「定期テスト対策週間」を組み込む
大学受験(高3・浪人生)── 共通テスト出願の「電子化の罠」に注意
今年から共通テストの出願が完全電子化されました。7月1日に出願サイトが開設されており、まずマイページの登録が必要です。出願内容の登録は9月15日からですが、マイページ未作成のまま9月を迎えると手続きが詰まります。
また、進研模試の最新判定基準が公開され、志望校の合格ラインと現在の自分の偏差値の差が今一番正確に測れる時期です。「模試は秋から」という考え方は今年は通用しません。7月中に一度模試を受け、現在地を数字で確認してください。
今週 大学受験 やらないと後悔すること
- 共通テスト出願サイトのマイページをまだ作っていない
- 総合型選抜(旧AO)の出願スケジュールを確認していない(9月から始まる)
- 志望校の過去問を1年分も見ていない
- 英語の基礎語彙・文法の現状把握を後回しにしている
塾長
塾長コメント
共通テストの電子化は今年から始まったばかりで、保護者も受験生も慣れていません。「親が先にマイページを確認する」ことをお勧めします。受験は入試当日だけでなく、9月の出願手続きから始まっています。焦る前に動く。それだけです。
「大手の夏期講習に入れた」だけでは不十分な理由
夏期講習は「授業を受ける機会」を提供します。しかし夏期講習が終わった後、「成績が上がらなかった」と感じる家庭の多くは、次の三つのどれかに当てはまります。
夏期講習で成績が上がらない三つのパターン
- ① 授業を受けて満足している──復習の設計がなく、翌日には忘れている
- ② 基礎に穴があるまま応用授業を取っている──基礎が崩れたまま積み上げても本番で崩れる
- ③ 誰も進捗を管理していない──自由な時間が増えた分、自己管理が問われる夏に対応できない
四谷学院のデータでも「7月の段階で学習の方向性を定めていない生徒は、夏に思ったほど勉強が進まない」ことが指摘されています。夏期講習は「やること」の一つでしかなく、それを機能させる「仕組み」がなければ効果は半減します。
塾長
塾長コメント
当塾では「今日この1時間に何を解くか」まで指定します。夏の自由な時間は受験生にとって最大のチャンスであり、最大の罠でもあります。サボれる環境にいる人間はサボります。それは意志の問題ではなく、設計の問題です。管理する仕組みのない夏期講習は、高い自習室費用を払っているのと変わりません。
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「今の塾が合っているか」を第三者に確認する方法
夏を前にして最もよくある相談が「今の塾を変えるべきか」です。ただし、夏直前に塾を変えることは大きなリスクを伴います。そこで活用していただきたいのが「塾のセカンドオピニオン外来」という考え方です。
今通っている塾を変える必要はありません。ただ、専門家の目で「お子さんの現状と今の指導方針が合っているか」を確認するだけでいい。安心できればそのまま続ければいいし、問題があれば夏に手を打てる。それだけです。
セカンドオピニオンをお勧めする保護者の方
- 今の塾に1年以上通っているが、成績の変化を実感していない
- 夏期講習の内容がお子さんの弱点に合っているか確認できていない
- 志望校との差が縮まらず、今の指導方針を疑い始めている
- 不登校・学習障害・精神的な事情があり、どこに相談すべきかわからない
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